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第17回 人間味を持ち、かつ、
専門知識を有する裁判官の
養成が急務である!!
裁判官になるには、超難関の司法試験に合格しなければならない。
弁護士や検事になるにも同様である。
ここで問題になるのが、この司法試験があまりにも難しすぎるということだ。
何故にこれほどまでに難しい試験が必要なのか?
確かに、人様を裁く仕事なので難しさは必要だろう。
しかしながらこの司法試験に合格するには、何ごとも犠牲にして、この試験一本に全勢力を注がなくてはならない。
今日はしんどいから少し友達と遊ぼうなどと言っていては絶対に駄目。
つまり、この試験以外のことは何もせずに、この試験のことばかり考えることである。
これがこの試験に合格する道なのである。
この試験があまりにも難しすぎる為に、こうなってしまうのだ。
この弊害が、裁判に表れる。
つまり現在の裁判官等は、社会や世間のことがあまり分からないのである。
あまりにも試験が難しすぎるから、勉強ばかりになってしまい、社会があまり分からない裁判官等が増えてきたのである。
これでは、まともな判決はできない。
現在の裁判はどの様な判決が下されているのかというと、当の裁判官自身が社会経験が少ないから、どの様な判決を下したらよいのかが分からないのである。
結果的に、上司に怒られない判決を下そうとするのだ。
現在担当している事件に類似した過去の事件を探して、その事件と同じような判決を下す。
これによって上司には怒られないのである。
こんな判決をされては、被告や原告等はたまったものではない。
時代は、日々変化している。
以前とは環境が全く異なるのに、判決が以前と同じとは?
この様な判決が多いのだ。
この様なことを無くすために、ロースクールの開講等によって、人間味のある痛みの分かる司法家を養成しようとする試みが為されている。
これは今後に期待するしかない。
だが、ただそれだけでは困るのだ。
最近は、各事件の多くが専門化してきている。
つまり、特許等の知的財産権や医学、企業会計等に関する各専門分野に関する事件が急増している。
これではいくら難しい司法試験を合格してきた裁判官等でも、これら各専門分野のことを熟知していないことには、適切な判決を下すことは難しい。
今後において、特許等の知的財産権に関する事件は、(地方の裁判所では間違った判決が下される可能性が高いから、)東京高裁と大阪高裁でこれらの事件を取り扱うとのこと。
それでは医療に関する事件はどうだ。
残念ながら、我が日本には医療の専門知識を有する裁判官等がいない。
この様な裁判官等が医療に関する判決を下すのだから、原告や被告等はたまったものではない。
企業会計に関する事件でも同じ。
企業会計の専門知識がない裁判官等に、これらに係る適切な判決が下せる訳がない。
その他の各専門分野でも同じことである。
只、これは裁判官等が悪いのではない。
この様な仕組みを作った政府が悪いのだ。
被告や原告等の為に、人間味があり、かつ、各専門分野の知識も有する裁判官等の養成が急務である。
その為には、司法試験を「落とす試験」から、「司法家としての資質を持った人材を探し出して合格さす為の試験」への脱皮をすることが必要である。
司法試験の改革を望む!!
平成15年4月1日より、
新企画、「龍馬の独り言」に
移行いたしました。
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