ご意見・ご質問箱


 
  
   第7回 「ご意見・ご質問箱」

やる気の出る給料制度とは?
(神奈川県 52歳・男性)
 
当社は年功序列給料制度を採用していますが、昨今の厳しい状況(利益の激減)では、従来のように毎年昇給していくのは不可能です。従って、この数年は仕方なくごく少額の昇給にとどめました。
 
しかしこの結果、DO社員(能力とやる気の双方を待合わせている社員)も徐々にやる気が薄れ、こままでは全社員のやる気が無くなり、当社はますますダメになってしまいます。
 
社員のやる気を起こす良い方法があれば、是非ご教示下さい。
 
 
 
「利益実績主義給料制度」の提唱
(龍馬社長大学学長、奴田原惇郎)

 貴社は、給料制度を早急に改革する必要があります。
 戦後の日本経済の急激な発展を支えたものに、
「年
功序列制度」と「終身雇用制度」「企業内労働組合」があったと言われています。
 しかし、私はこの日本経済の発展を支えてきたこの三つが、まさに崩壊したと考えています。
 年功序列給料制度では、貴社のように「昇給できない状態」が起こります。
なぜならば、高度成長時代から低成長時代へと移行し、現在は企業破壊の時代へと突入しています。
 このような状態で毎年昇給していくのは、いくら大企業であっても不可能だからです。
 現に、M大企業が(取りあえずは1999年の一年間に限ってですが)、全社員の賃金カットを実施しました。
 平均8%の削減で全社員が賃下げとなります。
しかし、このM大企業は完全に間違っています。
 このようなことをしていては、社員のやる気はますます減退してしまいます。(いくら一生懸命に努力しても、給料が下がるわけですから、どんな社員でもやる気がなくなるのは至極当然です。)
 DO社員もやがてはSAY社員もしくはNOT社員化するか、または退職していくことでしょう。
(参照)
 結果的にNOT社員だけが残り、業績はますます悪化することになるでしょう。
 中小企業の皆さんは、絶対にこのような大企業のマネはしないようにして下さい。
 私は冒頭で述べたように、今こそ、給料制度の改革を断行する時だと考えています。
 私が提唱する給料制度は、「利益実績主義給料制度」です。
 私どもの会計事務所では、この制度を平成8年1月から取り入れています。
 この制度は、各社員の計上した利益額を基にして給料として分配する制度です。
 基本給や家族手当などの固定給はまったくなく、賞与も退職金もない、男女の差も、学歴や年令、経験の差などもまったくない、完全な利益実績のみの制度です。
 出勤も基本的には自由です。(「歩合制給料制度」や「目標設定による成果主義給料制度」とはまったく異なるので注意して下さい)
 当社がこの給料制度を採用してからの、主なメリットは次の通りです。

  
● DO社員のやる気が倍増した
  ● この不況期に業績(利益)は向上している
  ● 社員数が減少して、残業が減り、売上が増
     加した。 

  ● 社員の給料が倍増した(例、34歳の男子で
    年収約一千万円など)
  ● DO社員の定着率がアップし、NOT社員は
    退職していった。
  ● 社員一人ひとりに、経営感覚が出てきた

  ●
 お客様へのサービスが向上した
  ● 社員の昇給額決定の悩みから解放された

  などです。
  この給料制度こそが「今後の企業発展を支え」「DO社員のやる気を起こさせます」(当社の実績から)
 DO社員のやる気は、企業発展の絶対条件です。貴社の給料制度改革について、是非ともご検討下
い。